十二番目の志士1

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溶かして固めるとどうしても密度が荒くなる、そこで焼きいれして鋼を作るわけだ、その焼入れの時間が、二人は名人だから出きるだろう中々難しい、ところが鉄鉱石は、 不純物が少ない為硬い鉄を作る事が出来る、日本の鉄だと圧力に弱い為に大砲の火薬の量を増すと破裂してしまうので、弾を遠くに飛ばす事が出来ないのだよ、又鉄も、 同じなのだといい、 反射炉は燃焼室と鉄の溶解室を分けて作り、燃焼室の熱とガスを壁で反射させ溶解炉に熱を集中させて溶解させるので不純物の混入もすくないので、硬い密度の濃い鋼鉄を、 作る事ができるので、火薬の量を増しても破裂しないと言う事だよ、そこで鍛冶屋の棟梁と熱を反射させる耐熱の瓦を作る窯元が手を組む必要があるのだよと説明すると、 成る程吉次郎どん一つ手を組んで良い物を作りましょうと又衛門が言うので、新之助が又衛門と吉次郎の手をにぎらせ、上に手を置き、これが外国風の仲間の契りなのだ、 そうだと言ったのです、きょうはゆつくり楽しんでくれといい、みんなも足を崩してのめ、今日は無礼講だといい、一人づつ酌をするとみんなが奉行みずからの手酌に感激、 していたのです、 峰五郎の配下の所へ行き、酌をして大型の反射炉で苦労するかもしれんが宜しくなと言うと、江戸者はこびはうらないと思って薩摩に来ましたが、今新之助様のやりようを、     
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