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彼は
あれから天使は落ち込む…いやその程度ではなく
寝込むほど後悔し、ずっと彼を天から見続けていた。
そこである時気づいた。
ずっと彼しか見ていなくて分からないかったが、いつも姿が見える女性がいるのだ。
彼女は出来ないことが沢山ある彼をサポートしてくれている。
自分にとってはとても嬉しいことだった。
何も出来ずいじめられていないだろうか。周りに友達がいなかったりしないだろうか。
と、これだけが頭を埋め尽くしていた。
よく見ると学校の様な所にいる。
彼は何をしているんだろうか?
楽しく過ごせているならそれでいいんだ、と思ったがそれはそれで身勝手だと思った。
なんとなく何をしているのか気になって、音も聞いてみることにした。
今までは防犯カメラを眺めているように、映像だけにしようと思って音はシャットアウトしていたのだ。
そこで聞こえたのは"発達障害"という言葉。
人間達は我々のミスを障害と取っているのか、と初めて知った。
その言葉を聞いて、彼がいるのは支援をしてくれている学校なのだろうと考えた。
他にも車椅子に乗っている人や、積み木で言葉を覚えている人等沢山いた。
きっとこの施設だけじゃないのだろう。
彼のような人が一定数いることが、自分にとっての悲しみの種だった。
うっかりのミスでなってしまった人もいれば、意図的にされた人もいるのだろう。
彼らはどんな気持ちで生きているのだろう。
彼は幸せなんだろうか
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