「俺への当てつけ?」

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一応キョロキョロと、視線を泳がせて彼の姿がないか探す。そんな私に「お客様、なにかお探しですか?」と優しく声をかけてくれた女性の店員さん。 佐倉社長を、と言うわけにもいかず「すみません、大丈夫です」と恥ずかしくなりながら店員さんから逃げるように店長の後を追う。 「あ、綾瀬あれは?」 「え、」 先に店に入っていった店長は私がそんな恥ずかしい思いをしていることなど知らずに、普段あまり見慣れないキラキラの商品を食い入るように眺めていた。 そしてその中で森坂店長が興味を示したのは中央に貼られていた大きなポスター。 それは6日前に香澄とここに来たときに見た、いま私の鞄の中に入っている商品のポスターだった。 ポスターの下に向かう店長を追いかける。ポスターの下にはパッケージにリーフレット、テスターが置かれているコーナーがあり数人の女性のお客さんが自分の手首に吹きかけ香りを試したり、リーフレットを見ながら店員さんに説明をしてもらったりと、この前のような人集りにはなっていなかった。
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