第2章 支配された殺し屋

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第2章 支配された殺し屋

深夜0時の夜。 ポツン...ポツン...と家のキッチンにある水道水が滴る音が聞こえてくる。 キッチンの隣にはその家の住人の寝室だ。 寝室には一人の男性がクローゼットに隠れ怯えていた。 何者かがいるらしい。家の照明は全て消えており今は真夜中のせいで暗闇の空間である。 その中で彼は「助けて...助けてくれ..」と呟きながらクローゼット中に隠れている。 しばらくすると男性の上から1滴の水が落ちてきた。 彼は不思議に思い始めた。 外は雨など降っていないから水漏れなどあるはずがない。 「なっ、何なんだ?...あれ?何か足元が冷たいような...うわっ!?」 男性は足元が冷たくなり下を見ると大量の水がクローゼットの中に入ってきている。 彼は『水道は閉めたはず..まさか..』とある3名が溺死されている事件を思い出し突然、悲鳴を上げ始めた。 クローゼットから出ようとしたが誰かに戸を押さえられていた。 「嘘だろ...俺が何をしたって言うんだ!!...助けてくれ..!頼むよ...」 クローゼットの外にいる人物に言ったが返事がなく無視されている。 すると、男性の口の中に水が入ってきた。 水量は男性の足元から足首までの量しかないというのに。 『この水...生きてる...』 と男性は水を見て思った後、息が出来なくなりクローゼットの奥の壁に沿いながらしゃがみ込み出して死体となった。 そして、水はゆっくりとクローゼットの外へと戻っていき始めた。 クローゼットの外にいる人物はすでにおらず家の中はには男性一人だけしかいない。
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