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隼斗の寝息がすーすー聞こえる。
疲れ溜まってないかな……いや、間違いなく溜まってる。当たり前だそんなの。俺、隼斗を疲れさせる為にここに存在してるんじゃないだろうか。でも、でも………!
は─────なんつー可愛い寝顔。そーっとキスすると、くすぐったそうに、まるで猫みたいに顔を洗う。でも眉間に縦ジワ……このまま定着したらどうしよう。
こんなに尽くして貰って大切にして貰って、物足りないなんて贅沢言ったらダメだ。エロスが欲しいとかマジでダメ。
布団を掛けて端っこに潜り込んで……ん?なんかプラスチックの平たい容器が出て来た。ハンドクリームかな。サイドテーブルに置いておこう。んん?冷たい?あ、スマホか。充電器の上に置いといてあげよう。この充電器いいよなー。ワイヤレスチャージャーだっけ。俺も欲しい。
そして手の中の隼斗のスマホを見てふと思う。
俺、マンションの戸別オートロック、ダメ元で自分の誕生日を入れて突破した。もしかするとこのスマホのパスも同じなんて事はないだろーか。違ってたってココにユーザー様ご本人の指も10本ありますし。
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