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  隼斗は賢い。高校時代も普段は漫画ばっかり読んでるくせにテスト前とかの集中力が半端なく、範囲丸暗記でもしてんのかと思うほど結果を出していた。が、たまに肝心のその『範囲』を間違えて記憶している事もあり、そんな所がすんごい可愛かった。 そして今現在、隼斗の脳内は俺の免疫力を高める事に多大に神経が使われている模様である。 医学書、薬剤情報、闘病日記等々、本やネットを読み漁り、記憶し、実生活に反映させる努力を怠らない。そして眉間の縦ジワが深い。 俺本体よりむしろ持病にしか興味が無いのではなかろうか。 「味、どう?」 「うん、美味しい」 子どもの頃から好き嫌いなく、何でもよく噛んで食べるのが長所だった。 ホントに何でも美味しく食べられるが。 隼斗の家に転がり込んでからと言うもの、毎日並ぶのは薬膳料理……
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