第三章・今宵アナタとダンスを……

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休日のエメラルドロッジに、芳しい紅茶の香りが広がる。 白のオズの私室に集まった面々は、グレイルの淹れた紅茶を飲んでいた。 同時に振る舞われた、ドロシー特製のパイに手を付けているのはアンバーだけだ。 美味しそうにパイを食べるアンバーを横目に、ドロシーはウィリアムの話を聞いていた。 「武道会?」 「いや、舞踏会だ。君は脳筋か? 馬鹿なのか? 分かっていたことだが、案の定、君の頭には舞踏会のブの字もなかったようだね」 「……てめぇは人を馬鹿にせずにしゃべれないのかよ」 優雅に足を組んで紅茶を飲むウィリアムに、ドロシーは額に青筋をたてる。
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