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休日のエメラルドロッジに、芳しい紅茶の香りが広がる。
白のオズの私室に集まった面々は、グレイルの淹れた紅茶を飲んでいた。
同時に振る舞われた、ドロシー特製のパイに手を付けているのはアンバーだけだ。
美味しそうにパイを食べるアンバーを横目に、ドロシーはウィリアムの話を聞いていた。
「武道会?」
「いや、舞踏会だ。君は脳筋か? 馬鹿なのか? 分かっていたことだが、案の定、君の頭には舞踏会のブの字もなかったようだね」
「……てめぇは人を馬鹿にせずにしゃべれないのかよ」
優雅に足を組んで紅茶を飲むウィリアムに、ドロシーは額に青筋をたてる。
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