146人が本棚に入れています
本棚に追加
/267ページ
「熱でもあるのですか? 逆上せたように顔が赤いですよ」
「な、なんでもない! お、俺は忙しいんだ。ドロシーが着替え終わるまでに、ダンスの準備をしなくては――ド、ドド、ドロシーだと!」
「別に私は何も言ってませんが、ドロシー様がいかがなさいましたか?」
「別になんでもない! 気にするな!」
不思議そうに聞いてきたグレイルに、ウィリアムは動揺しながら答えた。
グレイルはまだ、何か聞きたそうにしていたが、これ以上はぼろが出る。
ウィリアムは無理やり話を終らせたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!