第四章・さあ、パーティーを始めようか

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(何考えてんだよ、あいつは。急にあんなことするなんて。た、確かに、あの時は私も雰囲気になんとなーく、流される感じにはなってたけど――) 思い出すのは、一昨日の事だ。 厨房での口づけの後、ドロシーはウィリアムの頬を思い切り叩いて厨房を逃げ出した。 それからは、部屋に引きこもりウィリアムとは一言も口をきいていない。 (結局、一人でここまで来たけど、ホントに私ってばどうしてこうも意地っ張りなんだろうな……)   あのまま仲直りをしていれば、今日はウィリアムと一緒にここに来ていたはずだ。 今頃は、大広間の中央で踊る学生たちと一緒に踊っていたかもしれない。 ドロシーは煌びやかなドレスを着た女子生徒たちに目を向ける。 (みんな綺麗だな……。私とは大違いだ。これなら、やっぱりドレスなんて着てこなくて正解だったな) 少年のような髪でドレスなど着ても、今以上に笑いものになっただろう。 一応、オズの花嫁として舞踏会には出席するよう理事長に口を酸っぱくして言われた。 そのため、せめてもの抵抗として、グレイルに頼んで燕尾服を用意してもらったのだ。
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