3-2

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広間の長椅子に、ウィリアムはぼんやりと腰かけていた。 腰に下げた懐中時計を見やり、そろそろかとドアの方へ視線を向ける。 (いつもああだと、ただの少女と同じなんだけどな) 思い出すのは、広間を出て行く前のドロシーの事だ。 正直、あんなに喜んでくれるとは思っていなかった。 いつものように、ぶっきらぼうな態度でドレスを突き返されるのではないか。 そう思っていた。 「なんだかんだ言っても、女の子なのだな」 恥ずかしそうにほほを染めるドロシーを思いだし、笑みをこぼす。
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