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光り輝くエメラルド色の世界の象徴は、天高く伸びるオズ大王の城だった。
トト・ワイスの用意した飛空艇に乗せられ、ドロシーはエメラルド城に連れてこられた。
鋭い氷柱のような城は奇妙な肌寒さを感じる。
回廊を渡り、長いらせん階段をあがった先にある一室にドロシーは通された。
扉から柱までエメラルド一色の世界は薄気味が悪く、目がおかしくなりそうだ。
ドロシーは客間に入ると侍女たちに浴室へ追いたてられるように入れられた。
彼女らはドロシーの衣服をあっという間に剥ぎ取り、薔薇の香りのする石鹸で洗いたてる。
体の隅々まで洗われたドロシーは、浴室から出ると一着のドレスを着せられた。
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