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時計塔のある第三校舎の最上階に理事長室はある。 理事長室に続く階段の下には扉があり、理事長の許可のない者は立ち入ることが出来ない。 《ドロシー・モーズレイ! こちらへ、こちらへ……》 扉の前で待ち受けていたエメラルド色のオウムが啼くと、重たい鉄の扉が開いた。 現れたのは、薄暗いらせん階段だ。 長い階段を登り、ようやくたどり着いた部屋の前でドロシーは深呼吸をする。 「……失礼します。ドロシー・モーズレイです」 「入りなさい」 ドアをノックすると、中から理事長の声が返ってきた。 姿勢を正してドロシーがドアを開くと、複数の目がドロシーの方を向く。
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