『 ファイナリスト 』

18/909
前へ
/909ページ
次へ
体格は身長185センチ程度でほぼ雄一朗と同じくらいあり、現在の男子テニス界では平均的な身長だ。 パッと見た容姿は1970年~1980年にかけて男子テニス界を席巻した同じアメリカの国籍を持つ偉大な選手、ジミー・コナーズを彷彿させた。 これまで何度か雄一朗も対戦した経験はあったが、現在に至るまで対戦成績は1勝3敗で負け越している。この1勝も相手が試合途中に膝を痛めて棄権したためで、実力で勝った訳ではなかった。 先頃、ロンドンで行われたウィンブルドンの前哨戦、クィーンズ選手権の大会でも準々決勝で対戦してセットカウント1ー2で惜しくも敗れていた。 その対策として、ウィンブルドンの大会が始まる前には練習コートであるアオランギの会場で、サウスポーの選手と入念な練習を積んで来たが、それでも勝ち切れる強い自信は持てなかった。 でも、ある程度互角に戦える、こうしたプレーを繰り出せば何とか行けるという密かな自信も確かあった。
/909ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加