君とおでんが食べたい

12/15
前へ
/15ページ
次へ
「中、熱くなってる。お酒のせい? それとも」 「あぁ!」 「興奮してる?」  見下ろす谷川の嬉しそうな顔を見上げる。幸せそうな顔をして、欲情に濡れて。とり澄ましているこいつがこんな顔をするのはいつも、こうして体を重ねている時だけ。  だからこそ俺も、満たされている。 「もっ、して……?」  腕を伸ばして受け入れると、谷川はふにゃっと笑う。そして望み通りに中を一杯にしてくれる。余裕も理性もそぎ落とされて、ただ喘ぐばかりで必死に背中にしがみついて。打ち付ける様な交わりに、俺はあっという間に陥落した。 「んっ、ふぅ……」  喘ぎまくってぐったりと体が重い。四肢を投げ出すようにベッドに寝転んでいる俺の中に、まだ谷川がいる。 「彰さん、もう少しだけ」 「え? いや、無理……」  20代前半の体力は30目前にはない。第二ラウンドなんて続けては無理だ。  けれど谷川は達した直後の俺の昂ぶりを握り込んで、先端を中心にまた扱き始めてしまう。 「ちょ! 待て!」  敏感になっている部分をそんなにされたら力が抜ける。ビクビク震えて、そして駆け上がってくるのは尿意のような切羽詰まった感覚だ。 「ダメだって! おい、やめっ!」 「知ってます? 男も潮って吹けるらしいっすよ」     
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加