乱世の快男子1

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中には無理だよ、おらが家に一晩泊まればいいだがと言うので、分かった、それでは馬に乗ろうというと、嬉しいと言うのでくつわに足をかけて乗ったのです、お前の名前はと聞くと、 絹だよと言って、太郎いくぞと馬の尻を叩くと、ひひ~んといななき、パッカ、パッカと歩きだしたのです、この下で山賊が出るとの事だがというと、村の者は貧乏だから襲わないよ、 というと、しかし、私は村の者ではないぞと言うと、そうか、そん時は太郎に走ってもらうだと言ったのです、ゆつくり峠を降りていくと菊は歌を歌いながら馬を引いて行ったのです、 峠の途中に来ると人の気配がします、菊馬を止めてくれと言うと、どうしただと言うので誰かいるようだ、そこの石を二つ拾ってくれと頼むと、こぶし大の石を二つ渡したので、手に、 握りえ~いと前の茂みに投げるとゴチンと音がして、いて~と、3人が茂みから出て来て何をするんだと言うので、そんな所に隠れているとは追いはぎかというと、命がおしければ、 みぐるみおいて行けと言うので、 もう一つを左の杉目掛けて投げつけると、これもゴチンと音がしてう~わと声をだして、手に持っていた弓を放して男が転げ落ちたのです、すばやく馬から下りて走り、男達のそばま、     
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