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ベットの上で天井を見上げて呆然としていた。
様子を見に来たチェルニーに声を掛けられいっぺんに夢の名残が頭から吹き飛び、現実に引き戻される。
他人の家で目が覚めたら昼食の時間だったなんて。
「そりゃあ今まで気を張ってたんでしょ。いいよ気にしなくても」
食事のためにテーブルに食器を並べるリウに言われて、いたたまれない気持ちが増す。ほら座ってと促されて、前回と同じ位置に座った。左側にはチェルニーが座る。
「それだけ落ち着けたということでしょう? お部屋は気に入りましたか?」
「ええ……もちろん。いきなりだったのにありがとうございました」
昨夜リウに連れられ連絡もなしに訪ねた上に、寝る場所までお願いしたのだ。どんな部屋だろうと文句はなかったが、普段から客人用として空けてある清潔な部屋に身を置かせてもらえた。食事の面倒まで見てもらえて本当にありがたい。何かお礼をしなければ。
「さーて、今日は僕が腕を振るいました! 全部焼いただけ! 味付け合わなかったらごめんね」
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