第七章 月は何故夜に在り 二

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「死保が経費で出しますよ……雨之目さん、雪矢さん久住さんのタクシーで移動してください。 市来は車で行ってね」  俺は、明海も乗せてゆきたいので、死保の車で行きたい。 「明海、行こう」 『猫にエステは関係ないと思うけどな……まあ、行ってやるよ』  明海の籠を持って橘保険事務所を出てゆこうとすると、時任も一緒に歩いていた。 「エステと言えば女性でしょ。俺も行かないと……」  まあ、店員と親しくなって、美穂の情報を聞き出せるのでいいかもしれない。  車に乗り込むと、助手席に時任が乗り込んでいた。 時任は、寒河江も連れてきていたが、寒河江はパソコンを持ったまま、 後部座席に座っていた。
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