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ここは死保の部屋で、四畳半の和室の中央に炬燵がある。
炬燵に向かって座り、文字を書き続けているのは倉田で、部屋ごと死保に来て
しまった珍しい人であった。
四畳半の部屋の隣には小さなキッチンがあり、キッチンの横には玄関がある。
築五十年といった古いアパートの一室が、死保留中探索調査委員会、
略して死保(しほ)の部屋になっていた。
死保とは、死んでいる者、もしくは、死に近しい状態の者で、
自分が死んだ(もしくは、その状態に陥った)原因を知らない者が来る場所となっていた。
死保にはチームがあり、それぞれに仕事がやってくる、倉田はここのチームの
受付兼記録係及び報告係であった。
人は、何故死に至ったのか知らないと、次のステップに行けないらしい。
そこで、死保が調査していた。
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