第一章 夜は静かに笑う

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 ここの死保のメンバーは、部屋が狭いので仕事が無い時は、押し入れに格納されている。 俺は、押し入れに入る事が出来なかったので、小型化して部屋に残っているようになった。  興梠は経理屋と言われる能力で、元々も会社の経理担当であった。 興梠は、何かの不正を見つけ、報告しようとしたまでは憶えているが、 その後の記憶が無かった。  興梠は死保に来ても経理を担当していて、仕事が入ると予算をたてる。 今も、倉田のノートを読み、期間から予算の計算を始めていた。 「今回は、又、面倒な相手ですね……」 「しかも、男か……」  今回は、生きている人間が対象になっていて、特殊能力を持っているので、 死保にスカウトしてこいというものだった。  死保の協力者としては、織田がいるが、かなりの変人でもあった。 特殊能力を持っている人間というのは、どこか思考が通常の人と異なっている。
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