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現実離れした光景なのに、それを冷静に見つめている自分がいる。そしてそれをどこか懐かしく感じる自分も。 少女が口を開く。 「……あの子は蝶が好きだったのか?」 「さあな、ただいつも楽しそうに折ってた。“緋色の蝶”は特別みたいに」 「そうか。のう朱、邂逅とはわからぬものだな?こうやって、また繋がってゆけるのだから」 着物の袖口を口元にあて微笑む少女。それは面白がってるような、どこか嬉しそうな、そんな思いが滲んで見えた。
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