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「……まだ通うなんて言ってないぞ」 「通う、であろう?チョウの折り方を教えておくれ。今度はこちらの番じゃ」 「……わかったよ。あのさ」 「ん?」 「緋色は、“狐の娘”なのか?」 「ふふ、嘘ではないが、真でもないがな」 「なんだよそれ、教えろよ」 黄昏の空の下、はじめて誓う。 ーーなあじいさん。 今度はオレの番だから、今度はオレが繋いでゆくよ、緋色のチョウを。
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