絆…(其ノ二)

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いつの間にか 店先には ちょっとした 人集りができてしまっていた… 飯屋に ご飯を食べに来た、お客が 店中に居た、 顔立ちの良い子供に 釘付けに なり、その お客の足が 店先で 止まって しまったものだから、それから ヒソヒソと客同士で話しが始まってしまった、、 「かわいい 子供が いるね!何処の子だろぅ?」 「預かりものじゃねえかな?」 「なら、あたしらが引き取って 売れっ子に 育てちまおうか?」 「何言ってんのさ、 ここがどこだか忘れたのかい? 岡っ引きの 六助 親分の飯屋だよ いい加減なこと、してみなよ、、直ぐに お縄だよ!馬鹿だね お前さん方は!」 ヒソヒソと、続く… 六助が女房が営む 飯屋には。 いろいろな お客が足を運ぶ、 懐に見合う。なおかつ お腹を満たせて、まぁ そこそこ美味い飯屋として 繁盛している どのような 生き方をしていても 、、 店の長椅子に 座れば 同等の人間。 媚びも へつらいも 邪魔なんかしない そんな 飯屋。 行商人、近所の常連、夜から仕事を始める 色の兄様方や 岡場所の姉様方、 混じり合い ひたすら 、店先で 立ち話を するものだから、 うっとおしいったら ありゃしない。 飯屋の主人 岡っ引きの、六助が、、 長話をして たむろしている 人だかりに痺れを切らしていた。
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