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お前は、誰だい？
「おいらの！！
おにいと、おかあをかえせ！！！」
・・・・
そう
言ったのは、三～四歳位の、薄汚れたチビ・・
岡っ引き、六助の女房が営む、飯屋に
朝早く現れた。薄汚れたわらしが、
店を開けるないなや、表の戸の板の隙間から
スッと入り込み、
朝 にわとりが鳴くような
がらがらのハリハりな、幼き声が
六助が女房の飯屋に、響き渡った。
店の前で、顔を真っ直ぐ上げ、両手を握りしめ
小さな足を広げて、立っている・・・
寝起きで、眠気眼を擦り、六助は
チビを見下ろしながら、訪ねた。
「お前は、何処の誰だい？」
・・・・すると、チビは、、
「ながいあいだ
おかあと、おにいが 帰らないから、、、
でも、昨日 長屋の大家、熊吉さんから
…おかあと、おにいは、岡っ引き六助親分の
所に行って、聞いてきな…って、言われた。」
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