行楽日和

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行楽日和

 美しい空に向かって、僕を乗せたゴンドラが昇っていく。  タワーの天辺(てっぺん)から下まで一気に落っこちる絶叫マシン。  「ありがとう」  隣の席で彼女が言う。  カクンと上昇が止まり、待ってましたと安全バーが跳ね上る。  一、二、三……、落下。  大好きな笑い声が空に響き、僕はレジャー保険の意味を知った。
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