会社の問題児

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『ただいま。』 いいタイミングで 坂井さんと彩ちゃんが戻って来た。 『あれ?ミネ。珍しいね。 社食に居るなんて。』 『お前の書類のダメ出し持ってきてやったんだよ! こんなとこで飯食うほど暇じゃねーし!』 べしっと坂井さんの肩に書類を叩きつけた。 『えー……うわ。これほとんど変更じゃん』 『ザマミロ』 ケケケっと意地悪く笑うと 書類に目を通す坂井さんの目を盗んで 坂井さんの唐揚げ定食の唐揚げを盗み食い。 ほんと なんでこの人モテてるんだろう…………? 『あ、そうだ!のじ、これ。莉子から。』 坂井さんは小さい紙袋を渡してきた。 『あっ!莉子のマドレーヌ! 私、これ大好きなんです!嬉しい!』 『また家に遊びに来て、だって。 暇があったら遊んでやって? 優愛ものじ大好きだから。』 『行きます行きます! ありがとうございます!』 わーい。マドレーヌ……… ………うっ…… 『こ、これは……家についた時に食べるおやつで……』 『……ぷっ………』 長峰さんが吹き出した。 『これでも気を付けてるんです! ってのは幻聴か?』 『………………』 くそぅ……タイミングがぁ! 『ま、いんじゃね?愛されてる証拠だろ。 しっかり肥えたまえ。』 『うっさい!』 意地悪く笑うと、長峰さんは立ち上がり 社食を出ていった。
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