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『なんであんたがここに居るのよ!』
『お前こそ、毎日人んちに入り浸ってんのかよ。』
私の部屋で、亜里沙と長峰さんは睨み合う。
『のじ!男をそう易々と部屋に入れちゃダメ』
『亜里沙も来るし…いいかな?と思ったの。』
高校時代の話は長くなるし
会社でするような話ではないので外に出て
でも今日は亜里沙が合コンの帰りにうちに泊まる日だって思い出して
それなら家で話せばいっか!
と、いう次第です。
『亜里沙、昨日ね?
撮影現場で学に会ったの。』
『えっ?学って……鈴木学?ほんとに!?』
『私も驚いて…それで長峰さんに迷惑かけちゃったから。
話を聞いて貰おうと思って来てもらったの。』
本棚にある卒業アルバムに手をかけると
亜里沙がそれを止めた。
『話すの……辛くない?』
『辛いけど……この先もずっと避け続けたくないから。
向き合ってみる。』
『……そう。わかった。』
亜里沙が手を離した。
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