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『ねぇねぇ、のじのじ。
長峰さんって彼女居るのかなー?』
……の、のじのじ?
『今は居ないんじゃないですか?』
木村さんと別れてからはどうなんだろう?
でも合コンとかに駆り出されてるし
多分フリーだと思う。
『今は…って事は、やっぱりモテるんだ?』
『モテますね。』
『だよねー。』
さっきからリナさんの質問が止まらない。
むぅ~とむくれてても、さすが人気モデル。
細くてかわいい。
『リナさーん、ちょっと来てー。』
『あっ!はぁい!』
すぐさま笑顔で立ち上がり、小走りで行ってしまった。
す、すごい変わり身の早さ…
『お疲れ様。』
『あ、お疲れ様です!
天気回復して良かったですね!』
日向さんが隣に来てくれた。
『水を用意してくれたのあいなんだって?
助監督から聞いたよ。ありがとう。』
『いえ…それくらいしか出来ないので。』
『……助監督と話したの?』
『はい。……もう大丈夫です。
学も、私も。前に進めそうです。
ご心配お掛けしました。』
『そっか……良かったね。俺も安心したよ。』
遠巻きに監督とリナさんのやり取りを二人で眺めた。
『リナさん、結構わがままだって噂だったけど…撮影には前向きで嬉しい誤算だね。』
『そうですね!確かに要求は多いけど
仕事には熱心で、かわいい人ですね!』
『そうだね。』
ふと、リナさんと今の自分を頭の中で比べた。
『日向さん、リナさんかわいいと思いますよね?』
『え?そりゃあ。タレントさんだし。
垢抜けてるよね。』
『ですよね……』
過去も綺麗に精算したし
私も綺麗に痩せないと……。
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