突然の…

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『はい?』 『事務から1人!お前専属で補佐をつける。 細々した雑務は補佐に任せて、担当はお前のままで進めるのはどうだ?』 事務から……長峰さんの補佐…… 課長の言葉に、事務の女子達は息を飲んだ。 『や、いらねーっす。』 アッサリ切り捨てた。 『補佐にミスされたら 逆に俺の仕事が増えるんで。』 『はぁ!?』 歳上の事務のお姉さま方がイラッとしてる。 さっきまでの空気が一気に殺伐と…… 『あ、でも。』 長峰さんの足が止まった。 『?』 課長が顔を上げた。 『野島なら、考えてもいっすよ。』 『はぁ!?』 なにそれ。さいあく。 『野島か……私は木村を、と考えてたんだが…』 木村さんは長峰さんと同じ歳で 美人で仕事ができる人。 『あー、木村サンは無理っす。』 『私だってこんなやつの補佐なんて嫌です。』 実はこのふたり。 ちょっと前に別れたばかり。 課長は知らなかったのか… 『課長、私も野島さんが適任だと思います。 処理能力も高いし、よく気が利く子ですし。』 き、木村さん……楽しんでる! 『そうか……野島はどうだ?やれそうか?』 えー…… 『あの…私ではあんまり役に立てそうに無いので……是非別の方に……』 『じゃ、課長。そう言う訳で この話は無しということで。』 『な、長峰!待ってくれ!これは部長からの指示で…………』 泣きそうな課長と、うっかり目が合ってしまった。 『の、の、のじまぁ~!頼む!! 私を助けると思って!』 『えー……』 泣き落としとは卑怯…
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