突然の…

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『15番の煙草3つ。』 隣のレジで、工事現場の作業員らしきお兄さんが煙草を買ってた。 あの煙草…… 『…………すみません、やっぱり 全部下さい!』 『え?』 『そこにあるの全部!』 コンビニのお兄さんはきっと 「こんな時間に肉まんバカ食いするデブ」 と思っただろうな。 『お疲れ様です!』 『あれ?さっき…』 警備のおじさんが不思議そうな顔をした。 『忘れものしちゃって』 社員証を通した。 『あ、そうですか。』 急いでエレベーターに乗った。 『居た!』 案の定、 長峰さんは喫煙所に居た。 私を見て、幽霊でも見たみたいな顔。 『お前……なんで…』 『煙草吸いすぎです! そんな暇があるならご飯食べてください!』 コンビニの袋をつきつけた。 『何これ?』 『肉まんです!』 『…………すげ多いな。』 『あ、私の分も含まれてますから!』 長峰さんの横に立って、肉まんを袋から出して 頬張った。 『早く食べて戻りますよ!』 『は?』 『私は長峰さんの補佐ですよね? 出来ることはやらせていただきますから!』 『………ほんと、お前って……』 『なんですか?』 『や、なんでもない。』 『?』 お腹も満たされ、効率が上がり なんとか終電前には終われた。
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