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『お疲れ様でーす。』
会議室のドアを開けた。
『え!?のじちゃん!?』
『お前、戻って来たのかよ…』
ドサッと二人の前にお持ち帰りピザを置いた。
『は?』
『なにこれ?』
『兵糧』
『あ、ピザだ~♪ラッキー!』
『ったく。なに考えてんだよ……』
『腹が減っては戦は出来ませんから。
はい!さっさと食べる!』
顔を見合わせて
恐る恐るピザを頬張るわが社のイケメン社員ふたり。
『おー!うまい!』
関さんがニコニコとピザを頬張る。
『ですよね♪』
『いや、正直お腹ペコペコだったから
この人は人使い荒いし~。』
『お前は普段はサボってばっかなんだから
たまには必死にやれ。』
『長峰さんは集中するとキレて寝食忘れますからね~。周りは非常に迷惑被るんですよね~。』
買ってきたお茶を二人の前に置いた。
『うるせ…』
『でも結局、長峰さんの仕事はいつも
予想以上の結果を出すから。
オモチャ箱みたいでいつも楽しみですよね』
『あれれ?ミネっち~。顔赤くね?』
『え?』
くるっと振り向こうとすると
長峰さんは思いっきり背中を向けた。
『なんですか、その態度。』
『うるせ!こっち見んな!』
『心配してるのに。風邪とかだったらシャレにならないじゃないですか。』
『……お前が変な事言うからだろ!』
変な事?
『あ。オモチャ箱は嫌でした?
だったらお菓子の詰め合わせの方が……』
『そーじゃねーよ!』
なんだ。この人。
今度は怒りながら
ピザをすごいスピードで食べ出した。
『なんかいいねぇ。のじちゃん。』
『はい?』
傍観してた関さんが頬杖をつきながら言った。
『この仕事終わったら、俺と二人でご飯でも行こうよ。美味しいピザのお礼に。
話したい事もあるし。
行きつけの回らないお寿司とかどう?』
『お寿司!!わーい!いきま……』
『この仕事が無事に成功したら。だろ?』
何故か長峰さんはガシッと関さんの肩を掴んで訂正した。
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