亜里沙のデート

2/6
851人が本棚に入れています
本棚に追加
/479ページ
それぞれランチセットを注文し。 『………………』 『………………』 えっなにこれ? 苦行かな?(^ω^) なんか喋れよ! 聞いてもないのに俺様自慢するのが男だろぉが! 『藤原さんて。』 キタッ! なになに? ちょっと遅いけど 今からでも誉め言葉受け取らなくもないわよ。 『独り言の音量……大きいですよね。』 『はぁ!?』 思わず声が大きくなった。 店に居た人、全員こっちを振り返るという…… 『す、すみません………』 は、恥ずかしすぎる…… 『プッ………ふふッ』 『!』 わ、笑ってやがる。この男! つか、笑えるのかよ!この無表情男! 『なんですか?僕だって笑いますよ。』 『!』 な、なんで読まれてんの。 『それにしても……笑いすぎよ!』 『すみません。藤原さんが可愛くて。つい。』 『……………!!』 『顔、赤いですよ。大丈夫ですか?』 なんなのコイツ 今までの男共と違う! 『僕、人の心が読めるんです。』 カシャーン フォークを持つ手が固まり、お皿の上に落ちた。 な、何いってんの?この男。 パスタ巻き付けながら言うセリフか? でも……確かにさっき頭の中を読まれたみたいに…… ま、まさかの……エスパー…? 『冗談ですよ。』 『なんだよ!』 冗談かよ! 『でも藤原さんは結構顔に出てるから…… なんとなく分かります。』 『適当な事言わないでよ!私の笑顔はいつも完璧よ!』 『藤原さんは野島さんが好きなんですよね?』 『!!』 『当たってますか?』 『……帰る。』 伝票に手を伸ばすと 『それでも気持ち抑えて野島さんを応援してるから 強い人だなって思ってます。』 もう一度、椅子に座った。 『………強く……なんかないよ。私………』 どうしてのじなんだろう。 どうしてさっさと幸せになってくれないんだろう。 意味不明な日向さんなんかより……… 『早く食べないと、映画始まりますけど。』 『………ほんとーに!あんたは宇宙人なわけ!?』 嘘。 あんたなりに気を使ってくれたんだよね。 もっと、人の気持ちの分かる人間になりたいな。
/479ページ

最初のコメントを投稿しよう!