作戦会議

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『分かりやすくパワハラだな。』 長峰さんが真剣な顔で呟いた。 『ですよね!』 『それで、のじちゃんはこれを加納さんに聞かせて脅すワケか~♪』 関さん………脅すって…… 『実はそれは出来ない理由が有りまして…』 『理由?』 かくかくしかじか。 佐野さんの話をそのままふたりに説明した。 『なるほどな。』 『仕事の為に安齋さんは身を引いたのか~ なんかミネっちに似てるね。』 『私もちょっとそう思いました。 やっぱりそういうところが慕われてる理由なのかな……って。』 『そうかな?』 『え?』 『俺なら、自分の仕事はどんなことがあっても絶対最後までやる。相手がどんな嫌な奴でも 必要なら媚び売ってでもね。』 『せ、関さん?』 ……これって明らかに長峰さんに言ってる? 『仕事に影響が出るから? そんなもん、忘れさせるくらいの仕事をすれば何の問題もないよね? 易々とチームを離れるリーダーなんて 迷惑意外の何者でもない。』 恐る恐る長峰さんを見ると 難しい顔で黙って関さんの話を聞いていた。 『……と、俺は思うんだけど。 のじちゃんはどう思う?』 『………え!?………えっとぉ…………』 なんでここで振る!? 『……関さんって』 ふたりの視線が集まった。 『長峰さんの事 リーダーってちゃんと認めてたんだなぁ…… と思いました。』 沈黙…… え、やっぱコメント間違った? 『……ふッ…ふふふ』 ん? 関さんが肩を震わせて笑ってる… 長峰さんもなんかばつの悪い顔で頭をかいた。 『やっぱのじちゃんが居てくれて良かった。』 『…………だな。』 『へ?』 『決めた。』 長峰さんが顔を上げた。 『もうなりふり構ってる場合じゃねーな。 なんでもやってやるよ。』 『その言葉、待ってましたー!』 『……あ?』 長峰さんの顔がひきつった。
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