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『仕事のせいで大事なチケット使わせちゃったからさ。せめてお詫びしたくて。』
『あー…いいんです!どうせ……』
日向さんとは来れなかっただろうし。
『本当は誰と来る予定だったの?』
『……常日頃。お世話になってる人です。』
『その人は今日は…』
『その人、とっても仕事が忙しくて!
たまには美味しい料理でも食べてくつろいで欲しかったんですけど…
やっぱり来れなかったから…』
『今日、関さんと来れて
結果オーライです!』
『無理しちゃって。』
『ほんとですよ!』
失礼します。とウェイターさんがデザートのスイーツ盛り合わせを持ってきた。
『うわぁ…すごい!美味しそうですね!』
関さんの顔を見ると、真剣な顔で入り口の方を見ていた。
『関さん?』
『ミネっちが来た。』
小声で言った。
『えっ!』
思わず振り向こうとしたところを
『はい、あーん』
『えっ!?』
急に口にフルーツをつっこまれた。
『気付かれると面倒だから。
振り向くの禁止ね?』
モグモグしながら頷いた。
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