861人が本棚に入れています
本棚に追加
『あ!長峰さん!お疲れ様です。』
1階のラウンジに行くと
妙に生き生きしたのじとニヤニヤと笑いを堪えてる関を見つけた。
『のじ……なんか違うな。いつもと。』
『え?あー。髪型ですかね?
あとハイヒールを受付の亜里沙に借りて…』
髪型はサイドに編み込まれた綺麗なアップスタイルで
いつもはローヒールのパンプスなのに
カチッとしたビジューのついたハイヒールを履いてる。
『たかが関と飯食うだけなのに
なんでそんな頑張ってんだよ。』
『たかがって!
あそこを何処だと思ってんですか。
男の人はスーツ着てればいいかも知んないですけど、女の人は色々ドレスコード気にしないといけないんです!』
『俺が言いたいのはそこじゃなくて 』
『もー。ミネっち。
普通にかわいいね。って言えばいいのにー
めんどくさい男だなぁ。』
『つーか関!こそこそついてきやがって!』
『まぁまぁ。それより収穫は?
まさか失敗した?』
『俺、失敗しないんで。』
ボイスレコーダーをカランと置いた。
『え?今のモノマネですか?』
『のじちゃん。
めんどくさいからそこはスルーして?』
のじがソファーから立ち上がり、関の隣に座ってイヤホンをレコーダーにさした。
仕方ないから二人の向かい側に座った。
『はい、関さん。』
『ありがとー』
のじがイヤホンの片方を関にわたして
耳に取り付け、再生ボタンを押した。
……なんか、地味にむかつく。
最初のコメントを投稿しよう!