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野島さんからボイスレコーダーを聞かされた次の日。
さっそくその事を安齋さんに伝えた。
『社外の……しかも受注会社の人にここまでしてもらうなんて……情けないよな…俺。』
『それはここから頑張って挽回すればいいんですよ!
私も一緒に頑張りますから!』
『……佐野。なんか変わったな。』
『え!?』
『なんか頼もしくなってる。』
『………そ、そんな事は……』
『ありがとう。佐野。』
安齋さんが深々と頭を下げた。
『皆、待ってますから。安齋さんの事。』
野島さんに言われた通り
レコーダーを安齋さんに渡した。
『うん。もう逃げない。
人事部長には俺から話をつける。』
『はい!』
………………………………………………………………………
『みんな!
今、佐々木部長の部屋に安齋さんが入ったって!』
広報部のフロアがざわつく。
加納さんはいつも通りの重役出勤。
加納さん以外のメンバーは全員揃っていた。
『私達も行こう。』
我慢するのは今日で終わり。
やられたらやり返す。
自分たちの力で。
野島さんに教えてもらったこと。
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