会社の問題児

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会社の問題児

『悪いけど。 君とお付き合いする気は全くないから。』 …………またか。 会社をなんだと思ってんだ。 『だから…最初はお友達として……』 『最初ってナニ?お友達の次なんて無いよ? それでもいいならお友達になってみる?』 『そんなの…先の事なんてわからないじゃないですか!』 『分かるよ。』 『俺は君の事、絶対好きになんない。』 『………でも……好きなんです……長峰さんの事』 『うん。でもごめんね。』 『………………………。』 『そろそろ始業時間だけど。 直さなくていいの?顔。』 『………最低ッ!』 あーあ…… 給湯室から女の子が飛び出してきて 派手に私と肩がぶつかった。 女の子は泣きながら私をキッと睨むと そのままバタバタと行ってしまった。 あ、あの子は… 『お、のじ。なんだよ盗み見かよ。』 シンクに寄りかかり、腕を組んで ケラケラと笑ってるこの男。 営業部の若手のホープ 長峰晃太、28歳。 顔よし、仕事よし だけど 『俺、あーゆー馬鹿っぽいの駄目なんだよね~。』 『……知りませんよ。』 裏表の無い性格で なんでも思った事を言う人。 私はちょっと苦手だ。
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