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空回り
『おはようございます。』
『あっ!のじ!復活したんだ~』
『ご迷惑をおかけしました。』
『全然だよー。』
『あー!!のじが来てるー!!』
『おはようございます!』
久しぶりの職場で、少し緊張したけど
皆温かく迎えてくれた。
長峰さんにもお礼を言いたかったけど
早朝ミーティングだかで、見つけられなかった。
『のじ、少し痩せたね~』
彩ちゃんのチェックは結構的確。
『ほとんど水とゼリーしか取れなかったから
やつれたかも……』
奇しくも目標体重達成した。
体重が戻ったら、伸び伸びになってた日向さんのプロポーズの返事をするって決めてた。
早く会いたい……けど
事務の私が仕事中に日向さんに話しかけるなんて出来るはずもなく。
お昼まで……長いなぁ。
『彩ちゃん!ごめん!
ちょっと出掛けてくる!』
『うん。分かったー。』
お昼休みはすぐさま立ち上がり
部長室に向かう。
日向さん、居るかな……
『野島さん。』
不意に呼び止められて、振り向くと
『あれ?横田君。
……もしかして私、またミスった?』
『いえ。あの……少しお時間頂けませんか?』
本音は早く日向さんに会いたいんだけど…
横田君の様子は思い詰めた様な顔。
チラリと部長室のドアを見た。
まぁ…仕事終われば会えるか……
『いいよ。』
『ありがとうございます……ッ』
とても立ち話って雰囲気じゃなかったから
自由に使える談話室に入った。
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