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初めてのお仕事
翌朝
私は一足先に出社し
いつものように給湯室でお湯を沸かしていた。
朝、朝礼が始まる前に営業の人にお茶を配るのが日課。
特に決められた事でもないけど
なんとなく私の仕事になってる。
『ふぁあぁ…』
『あ、のじ。おはよう。』
『さ、坂井さん!』
うわぁ……本気のあくび見られた………
『昨日、残業してたよね?お疲れ様。』
『いえ。今までずっと定時でなんか心苦しかったし。ようやく仕事してるって感じです!』
『偉いなぁ……それにしても……匂うね。』
『えっ?私ですか?』
がーんッ………
お風呂はちゃんと入ってるのに……
『あはは、違うよ。先方だよ。
いくらなんでも仕様変更5回は多すぎる。』
『え?そうなんですか?』
『先方の嫌がらせじゃない?』
『えッ……そんなくだらないことしますか?』
『わかんないよ~?
先方はコンペの時と担当変わったらしいから。』
『そうなんですか?』
長峰さんは何も教えてくれないから初耳。
『担当、女性らしいよ。』
『あー……』
なんか、めんどくさい事になってる予感。
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