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「本城さん、ググっちゃダメよ。ウッチーに脳内活性化しろって言われたでしょう?」
「だってさ、分かんないもんは分かんないって。なぁ、斉賀、お前は分かったのか?」
「分からん。分からんけど確か…何何ス、とか言ったか?サージェス?サービス??違うな……」
……みんなで何かを
必死に思い出そうとしている様子だった。
「ああもう!!……ね。君、知ってたら教えてくれない?『マダガスカル!!』って言う芸風のお笑いってなんて言ったっけ?ほらー、顔に星を書いてる……」
いきなり本城部長に話しかけられた私は
面食らいながら
「………ゴー、ジャス……?」
敬語も無しで答えてしまった。
それを聞いて本城部長は
「ああそうだ、そうそうそれそれ!!ゴージャスだ、ゴージャス!!」
大きな手をパンパンと叩きながら
わっはっはっは、と大きく笑い始めた。
背高の男性も軽やかに笑う。
「ああ、そうか!俺の『サービス』はいい線いってたよな。な?ノム!」
「いってない、かすってもいないじゃない!!」
一気に盛り上がりながら
次に止まった階で降りていく。
本城部長は私を見て
「分かんなくてさー、皆でモヤモヤしてたんだよ。また聞きに行くからよろしく。小嶋さん。」
片手を軽く上げて去っていった。
彼らが去ったエレベーターは
妙に広く、静かで
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