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窓を流れる景色をぼんやりと見つめている私がガラスに映る。 それを見ないように注意しながら 窓の外を見ている。 12月になり 年が終わっていく終末感なのか 自分を取り囲む空気が慌ただしくなる。 また今年も満ちていく。 ひと月後にはまた 新しく、欠けた年が始まる。 流れる景色を見つめながら私は 去年の、同じ季節を思い出していた。 『ちゃんと見ていれば分かるだろう』 私にそう言った、 あなたの強い瞳は美しかった。 美しいと思いながら 何故泣きたくなるのだろうと思った。 あなたが好き あなたが好き ………あなたが、すき。 届かない思いが溶けた涙を あの日のあなたは あたたかい手でそっと拭った。 ────私は、長い恋をしていた。 【声にならない言葉にも】
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