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ヒカル「いっ.........ったぁ......」
痛すぎて悲鳴も出ない。声を出した僅かな振動でも打たれた箇所にジンジン響いてしまう。
コスチュームの下にはくっきりと椛の葉が1枚ひらりと刻まれる。
練習生になってすぐヌエコに貰った逆水平を上回る一撃。
いくらヌエコが強くてもこのサイズが生み出すパワーには叶わない。
しかもスクアーロのそれは力任せに振り回す逆水平とは違い しっかりとした練習を下地に練り上げられた美しい一撃。あのクリーンヒットした時の破裂音がそれを雄弁に物語る。
スクアーロ「少しはもってくれよ...盛り上がらねぇとギャラが減る」
シュッパーーーーン！！！
ヒカル「いだぁぁぁい！！？？」
規格外の痛みに耐えるしかないヒカル。
ガッ！
ヒカル「！？」
そんな彼女をまるで着せ替え人形の様に捕まえ コーナーを睨み付ける。
スクアーロ「いけやぁぁぁ！！！」
ヒカルを腕を引っ張り すれ違いざまに背中を押し出し コーナーに走らせる！
いや 走らせるというより カタパルトで無理矢理加速させるといった方が的確かもしれない。
ギリギリまで捕まえた手を離さず コーナーマットに叩き付けるようにぶつける！
バンッ！！
ヒカル「ぐえっ！？」
衝突の勢いが凄すぎてコーナーで止まれずバウンドして前に倒れてしまう！
スクアーロ「立てよお嬢さん」
ニタリと笑いながらヒカルの橙色の髪を掴みもう一度別のコーナーに！
バン！
今度は少し手心を加えて投げる。しかしこれはここから追撃が来るという事。
スクアーロ「おりゃぁぁ！！」
トウカ「あの体格で速い！！」
それだけでは無い！そこからスクアーロはまさかのニールキック！浴びせ蹴りをヒカルにぶち込む！！
ヒカル「！？！？」
予想だにしない鋭い攻撃に悶絶するヒカル。
スクアーロ「へいへい フォール！！」
ズムッ...
ヒカル「おもぉ...」
これだけで立派な攻撃。約120キロの肉塊を跳ね飛ばさねばらない！
「ワン！ツー！！スッ...」
ヒカル「やばっ...」
トウカ「このっ！！」
ヒカルの危機にトウカが飛び出しその大きな背中に蹴り！
スクアーロ「いってぇな...こいつも面白そうだ！！」
巨鮫の牙が青龍に狙いを定める。
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