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「その一方で、彼は『悪』でなく、この学院の中を監視しているのでは、という人もいるよ」
「だから、『監視人』なんですね」
「イエス。イエス。
闇の監視人。
君達には、彼の目的を調査してもらいたい。
・・・。
ちなみに。
もし呪われても、私は責任を負えません」
「そんな無責任な」
「この街の退魔術師さんたちはみんな優秀だから、ちょこっと呪われても大丈夫だよ。
それにメリィ教授もいるしね」
そう言って、ホエール先輩が笑顔を取り戻した。
この人も、突然よくわからんこと言うな。
なら、あんたが調査しなよ。
ここで小さくカリカリという音がしていることに気づいた。
左を向くとノムがメモを取り始めていた。
ナイス、ノム。
ならば、私はインタビュアーに徹しますね。
そう心でつぶやいて、私は目の前の席に座っている先輩の麗しき鎖骨を凝視した。
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