第三夜

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--- 「ご馳走様でした」  目の前には、空になった皿。俺は井上の作ってくれたボロネーゼをあっさりと平らげた。 「わー、すごい。作りすぎたかなって思ったのにあっという間に無くなった」 「まだ食えるよ」 「え、ほんと? 意外と食べるんだね」  多分そこまで大食いでは無いはずだ。だけど、納品する物に重たいものが多いから、意外と力仕事の割合が多くて腹が減る。 「足りた? なにかもっと作る?」 「いや、足りたよ。美味しかった」  目が合った井上は、微かに頬を染めた。そして、「それなら良かった」と言うと、立ち上がって食器の片付けをはじめた。  井上が洗ってくれた食器を拭きながら、相変わらず美味しそうな彼女の首筋を眺める。  今、井上が手にしているフライパンで洗い物は終了。  これからどうする? と思案する。
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