白い世界

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. 目を開けると周りも自分も真っ白だった。 ゆっくり起き上がっても白。 少し寝た間にまた降ったのだろうか? そう言えば少し寒いかも知れない。 また寝転がると首元に冷たいものが触れた。 気にせずそのまま目を閉じた。 周りに足跡も何もない雪の上に寝るなんて風邪を引きそうになる。 でも私は世界に一人取り残されたように感じるこの瞬間が大好きだ。 でもそれは長くは続かない。 近付く足音に気づいても私は知らないふりをする。 これもいつもの事。 「迎えに来たぞ…」 「もう少しいたかったな…」 「一時間もいれば良いだろ…」 「残念…」 ゆっくり目を開けるといつもの不機嫌な幼馴染みがいた。 「それと全身真っ白な服にするのはやめろ… 探しにくいだろ…」 「でもいつも探し出してくれる… でしょ?」 差し出された手を掴み立ち上がる。 どこにいても一番に見つけてくれる幼馴染み。 不機嫌ながらも常に側にいてくれる幼馴染み。 そう… 私は… 一人じゃない…
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