第001話 

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嫌われたくない人に嫌われて。 そんな人生を前世(まえ)も送っていた。 今もそうだ。 私のせいでこんなにも誰かに迷惑をかけている。 死んでからも、今ここにいてもそれは変わらない。 ……あぁ、そうか。 だからお姉ちゃんは、 私も一緒に連れていこうとしたんだ。 私が生きていたら、 また誰かの迷惑になってしまうから。 きっとお姉ちゃんには、 それが分かっていたから。 お姉ちゃん、ごめんなさい。 ちゃんと連れていってくれたのに、 また誰かに迷惑をかけて。 ごめんなさい、ごめんなさい……。 もう何日も汚泥を飲んでいないのに、 私の目からは涙が出ていた。 ずっとこの世界には無い言語で、 ずっと謝っていた。 「ご……なさい、……ごめんな……い、……ごめんな……さい……」 誰に謝っているのか私自身も分からない。 でも、誰かに言わないといけないと思った。 この場にいる人や、 そしてこの場にいない人にも向けて。 それしか私にはできなかった。     
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