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そんな男もヴェルス村の誕生祭が近づくと、
このヴェルズ村まで来てくれる。
しかも山で捕れた魔物達の素材や燻製した肉、
たまに山から下りてくる時に、
襲い掛かってくる魔物を返り討ちにして、
新鮮なまま届けてくれる事もある。
村の男共が束になって倒せるような魔物を、
素手で瞬く間に倒しちまうのだから、
凄すぎて毎回持ってきてくれる土産に、
村の男達が雄叫びを上げるんだ。
俺は魔物狩りが苦手だ。
自分がゴブリンだから、
という言い訳をするつもりはない。
ただ、ゴブリンが単独での戦闘や狩猟に、
向いてない種族なのも確かなんだ。
でも俺は結構手先が器用だ。
それだけは自慢できる。
親父は細工職人で、
鉱石や宝石なんかをドワーフ顔負けの器用さで加工する。
お袋はこの町で医者をしていて手先が器用だから、
縫合手術や色んな医学薬や医療魔術を学んで使ってる。
俺の職業はといえば、
日常ではこうやって屋台を出すことだ。
屋台のメニューは猪肉の串焼きと魚肉の串焼き、
熊肉の串焼き、肉団子の串焼きなど、
たまに汁物や串焼き以外の料理も作るが、
基本的には色んな食材を串に刺して焼いて食べるという、
実にシンプルで食べやすい食べ物の屋台を出していた。
この店の豊富な食材は、
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