第000話 第零章一節:プロローグ

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私の前世は、 西暦2030年頃の地球という、 太陽系の1つの惑星で誕生した。 生まれは日本という小さな島国で、 私はそこで平凡に女の子として生まれた。 両親の他には祖母や兄・姉などがいたが、 特に目立つような印象は無かったし、 特別な特徴がある人達というわけでもなかったと思う。 曖昧な言い方になってしまっているのも、 私が生まれて5年ほど経ってから変化が訪れたからだ。 父と母は車の事故で亡くなり、 祖母はそれが原因で認知症が酷くなった。 兄や姉はそんな祖母や私の面倒を見て苦労して育ててくれた。 そんな中でも不幸は起こり続けた。 兄が脳卒中で倒れて、 結婚していた姉が離婚しそうになった。 私の周りの人達は、多くの不幸が取り巻き続けていた。 私は何もできない人生だった、と思う。 始めに言った通り、 私自身は幸せにも不幸にもなってない。 そういう自覚さえ覚える前だったから、 そういう事にしている。 けれど私の周囲の人々が、 どんどん不幸になっていったのは確かだった。 私の周りが不幸になった結果、 私は姉と一緒に心中した。 その光景だけは鮮明に覚えてる。 最後に涙を流して謝りながら、 私の手首を切った姉と一緒に湯船に手を入れた……。     
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