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で、そんな気楽な奴等と500年目。
つまり500回目の村の誕生祭だ。
楽しみたいと思うのは当然だ。
もちろん、力自慢の奴等もいるから、
そういう奴等の為の催し物だってある。
でも、誰も彼もが本気で傷つけ合って力を振りかざしたいわけじゃない。
ただ美味い酒を飲んで美味い物を食って、
パーッと長い人生のうちの1年の締めを、
祝って騒ぎたい。
馬鹿騒ぎをして楽しく生きたい。
隣にいる奴等と、隣に居てくれる奴等と。
それがこのヴェルズ村と、
その村人達である俺のことでもあるワケだ。
*
「そういえばジャッカス、聞いたか?」
「ん?なんだピーグ。また奥さんから聞いた噂話か?」
「違うって、ちょっと町の連中で噂になっててよ」
隣で出店の準備をしていた豚顔のピーグが、
ジャッカスに声をかける。
この2人は出店のお馴染みで、
母親同士が友達でよく幼い頃は遊んだものだ。
ピーグはジャッカスほど器用な手先ではないが、
育てている果実で作るワインや、
甘い果汁酒を作る管理が上手い。
ピーグの種族である豚獣族は、
元来綺麗好きだっていうのもあるだろうが、
細かい管理や保存なんかは、
豚獣族にちゃんと任せておくときっちりやってくれる。
美味いワインや飲み物と、
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