第002話 第零章二節:魔族の村

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流石に一人で全部は解決できねぇ。 だからこの町にも警備隊がある。 だけど、それでも万能と言われればそうでもねぇ。 それは大猪の件も含めてだ。 「そんくらいの頃からな。始めは東地区で、そして北地区や西地区で見たって情報あんだけどさ。あとこれは、バズラが言ってたんだがよ」 「なんだ、魔物以外に気になる事もあんのか?」 「バズラが魔物だと思ってとっちめようとしたら、そいつの目ん玉が赤色に光ったってよ……」 「赤い目って……そんな魔物もいるのかよ」 基本的に魔物ってのは、 目ん玉が赤く光るなんてことはありえない。 何かしら魔眼持ちの魔物とかだったらありえねぇ事もないが、 普通の魔物が赤い目を持ってるってのは異常だ。 村長のヴェルズ様やドワルゴン様なら、 何か知ってるかもしれねぇが、 もしかして本当にとんでもない魔物が入り込んだってのか。 「バズラは牛頭族でデケェし力はあるけど、結構臆病だからなぁ。そのままビビって逃がしちまって」 「あぁ、まぁバズラじゃしょうがねぇよ。ガキの頃からビビりだったもんなぁ」 「今、警備隊連中で裏道を片っ端から調べて、その魔物探してるんだけど、東地区も北地区も見つからないって言うしさ。残るは西か南のどっちかにいるかもってよ」     
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