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これを輪廻転生の概念に基づけば、
ジークヴェルトの事をこう呼ぶべきだろう。
『魂の再生者』ジークヴェルト。
自身の中に『魂』だけだったミハエルの人格を蘇らせた、
まさに異端な能力を持った子供が、
ジークヴェルト=フォン=ライアットという少年だった。
*
ジークヴェルトの異端の能力が明かされ、
それを感覚的な凄さで理解できたアイリは、
ミハエルと対面しながら話そうとする。
それをミハエルは右手を軽く上げて制止し、
左手で頭を抱えた様子を見せると、
苦悩が見える表情から声が漏れ出る中で、
ジークヴェルトという肉体を共有した二名が、
会話をしている様子が見られた。
「そろそろ、限界か。――……アイリ、少し待って欲しい。……ミハエル、お願いだ」
「……ジークさんに、戻った?……もしかして、ミハエルさんと話してる……?」
「分かってる。でもこうなった以上は、ちゃんと君からも話してくれないと。……それは君が、勝手に僕の体を使ったからだろ!」
「えっ、あ、あの……?」
「あっ、ごめんアイリ。ちょっと待っててね。……確かにこんな場所に、こんな物があるなんて僕も驚いたけど。……もういい。僕が勝手に止めるよ、いいね?」
「えっ、え……?」
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